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”IT”という言葉が広く一般に知れ渡ったのは西暦二〇〇〇年のこと。当時の内閣総理大臣・森喜朗が所信表明演説に於いて「e-Japan(日本独自のIT社会)」構想に触れた際に”イット”と読み間違えたことから笑いと共に認知されていった。
あれから十数年。ITの普及は飛躍的に進み、インターネット国内利用者の数は、2001年度の5,593万人(国内総人口の46.3%)から2012年度には9,652万人(同・79.5%)にまで増加した(総務省・平成25年版 情報通信白書より)。
これだけの発展を遂げ、歴史が積み重ねられたいまだからこそ、そろそろ前を向くばかりではなく立ち止まりITのこれまでを振り返る必要があるのではないか……そんな時代の空気を受けて誕生し、順調に業績を伸ばしている新しいサービスが、株式会社ジョレンワークスが展開する”webアーキオロジー”だ。
今回の『ITヌーベルバーグ』は、同社の創立者にして現在もCEOを努める杵築沢秋義氏、CFOを努める煙岡良心氏のお二人に、本サービスと将来の展望についてお話を伺った。
【朝日奈☆麻里緒,IT・人】
webアーキオロジーとは何か?
——まずは"webアーキオロジー"についてお尋ねします。ズバリ、どのような活動をなさっているなのでしょう?
杵築沢秋義CEOご存知ありませんか?
煙岡良心CFOんあー、自分たちではそこそこ有名だと思ってたんですけど……(笑)
——あ、いや、私はもちろん存じておりますけれども、読者の皆さんの中には、ご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんから。
杵築沢ああ、なるほど。それは失礼しました。
煙岡それならよかった。ウチの知名度が、自分たちで思ってるほどには無いのかと思って、ちょっと落ち込みかけました(笑)
——いえいえ(笑) では改めて、webアーキオロジーのご説明をお願いいたします。
杵築沢一言でいえば「読んで字の如し」ですよ。
——つまりwebのアーキオロジー、webの考古学である、と。
杵築沢そうです。
——具体的にはどのような活動をなさっているのでしょう?
杵築沢古いwebサイトの発掘と復元ですね。
煙岡そうそうそう。いまでは見ることが出来なくなった、古いスタイルのwebサイトを見つけて、それを発掘・復元して皆さんにご紹介する、って感じです。
——それは、internet archiveが運営している「wayback machine」のようなものなんでしょうか?
杵築沢違いますね。
煙岡まあ、よく混同されちゃうんですけどね(笑) あれはほら、社名にアーカイブって入ってることからも解るように、図書館とか保管庫とか、そんな感じのつくりでしょう? たとえば「このURLには西暦何年ごろ、こんなホームページがありましたよー」って保管して再現するだけですよね。
——確かにそうですね。
杵築沢単に取っておいてあるってだけでね。
煙岡あそこに再現されるホームページって、言ってみれば廃虚みたいなものですからね。空き家になった建物をどうにか壊さずに置いてあるだけ、みたいな。当時を知っている人には懐かしく見られても、今の若い人にあっては興味が向きませんよね。
——はい。私も先日、小学4年生になる娘に、昔のインターネットについて尋ねられたときに「wayback machine」を使って探して見せたんですが、どうもイメージがつかめなかったようで、ぼんやりしちゃってました。
杵築沢そうなるでしょうねぇ。
煙岡それはまあ「wayback machine」は、webを全部保存する、という崇高な理念のもとに運営されていて、その理念自体は本当にすごいことだと思うんです。ただ、それを完璧にこなすのはちょっと……壮大過ぎて難しいよなあ、と思います。
杵築沢実際に、HTML以外のファイルは保存されてない場合がありますしね。
煙岡そうそうそうそうそう、特に個人で運営していたページはその傾向が多くみられますね。画像ファイルなんかが欠落してることがホントに多くて。だからメニューに画像が使われてたりするともうお手上げで(笑)
杵築沢また昔の個人ページには多いんだ、その手の作りになってるのが(笑)
煙岡他にも、レンタルのアクセスカウンターなどのCGIが使われてたりするともう、その部分が抜け落ちて表示されなくなっちゃうでしょう?
——確かに、完全な形で保存と再現がなされるホームページのほうが少ないように思います。
杵築沢というかまあ、どだい無理な話なんですけどね、webのすべてを完全に保存するなんてこと(笑)
煙岡加えて現在の「wayback machine」には「保存し過ぎ」という問題も起きているように思います。たとえば2004年に更新が止まり閉鎖されて、サーバーから疾うに削除されたホームページであっても、そのURLの収集・保存は自動で行われています。その為に、あるはずのない2014年のページが保存されていたりするんですね。
——ロボットサーチをしているんでしょうからね。
煙岡すると、そのホームページの2014年の状態……つまりは「404 Not Found」と表示されるだけのページが保存されてしまう、ということが起きてしまうんです。不便ですよね、これ。無駄ですよね、これ。
——仰る通りです。先ほど挙げた、娘に見せたページというのは、私が大学生の頃に運営していたテキストサイトだったんですが、閉鎖・削除をしたのは2002年のことでした。ところが「wayback machine」には2013年時点の状況が保存されていて、当然そこに表示されるのは「404 Not Found」で……(笑)
杵築沢がっくり来ますよね。
煙岡そんなもん保存しておかなくていいよ! って言いたくなりますよね(笑)
——言いたくなりました(笑)
杵築沢クロールの限界だよな。
杵築沢そこで我々の出番です。
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