斯くして、図らずもモール内で稼働中の全4班の警備員、合計24名がグランステージ周辺に集結する事態となった。

それぞれ、警備の対象とするものは異なるが全員が息を潜めてステージの周辺を注目していた。

無論、そこは教育を施された集団だから、どれほど警備員の数が増えようとも来客者に違和感を与えるようなことにはならない。

モール内の風景に溶け込みつつそれぞれの警備対象に目を光らせていた。麦江田はここで小供達の様子に少しばかり変化が表れたのを見て取っていた。

タイヨウくんに明らかな狼狽の色が見え始めていた。